工具の一括査定サイト、使う前に知っておきたいこと
一括査定サイトで出てくる金額は、写真や入力した情報だけで出した概算です。業者が実機を見て出す正式査定とは別のものです。この違いを知っておくと、届いた数字に振り回されずに済みます。
電動工具を売ろうか迷っている人は、まず「何社に、何を渡して、何が返ってくるのか」を押さえてください。ここでは仕組みと、入力する前に決めておくことを順に説明します。
一括査定サイトは何をしているのか
一括査定サイトは、売り手と複数の買取業者の間に入る窓口です。売り手がフォームに工具の情報を入れると、サイトが提携先の業者へ情報を回します。業者は受け取った情報から金額の目安を返します。
流れは多くの場合、次の4段階です。
- フォームにメーカー、型番、状態、付属品を入力する
- 必要なら写真を添付する
- 業者から電話、メール、アプリ上の連絡で概算が届く
- 気に入った業者と、引き取りの日程や方法を決める
サイトによって、入力した情報が渡る業者の数は違います。1社だけに渡るサイトもあれば、十数社に同時に渡るサイトもあります。申し込む前に、規約か説明ページで「何社に情報が渡るか」を確認してください。
提示される金額が概算にとどまる理由
業者は画面の向こうの工具を触れません。そのため、金額の裏づけになる情報が足りません。
実機を見ないと分からないことは、たとえば次の5つです。
- 本体のモーターの異音や焦げた臭い
- チャックやスイッチのガタつき
- 内部のサビや粉じんの詰まり
- バッテリーの実際の持ち時間
- 型番の末尾記号の取り違え
とくに型番は、末尾の記号で別の商品になります。本体のみの型番と、バッテリーと充電器が付いたセットの型番は、同じ系列でも査定の前提が違います。型番の見つけ方は電動工具の型番は、どこに書いてあるかにまとめました。
付属品の有無も金額を動かします。入力欄に「付属品あり」と書いても、バッテリーの劣化具合までは伝わりません。影響の大きさは工具のバッテリー・充電器・ケースなどの付属品、査定への影響は?で説明しています。
概算と正式査定の間に差が出る場面
概算が高く見えても、現物を見た段階で下がることがあります。反対に、写真では分からなかった良い点が評価されて上がることもあります。
差が出やすい場面は3つあります。
- 申告した状態と、実際の状態が違うとき
- 型番を取り違えて入力したとき
- 付属品が欠けていたとき
売り手が嘘をつくつもりでなくても、「動作良好」の基準は人によって違います。使用感やサビの見え方は、業者の側が決めます。サビや汚れの扱いは工具のサビや汚れは、査定にどう響くかに具体例があります。
もう1つ、金額の種類にも気をつけてください。業者が示す「最大で」「最高」といった目安は、条件が揃った場合の上限表記です。過去の個別の取引で実際に成立した金額は、成約実績といって別のものです。概算の画面にどちらの意味の数字が出ているのかを、必ず読んでください。
入力する個人情報は、必要な分だけにする
一括査定は、入力した情報が複数の業者へ渡ります。そのため、申し込みの後に電話やメールが複数社から届くことがあります。
入力欄は、最初は最小限にとどめるのが安全です。
- 最初に入れてよい情報は、氏名、連絡先のメールアドレス、工具の種類と型番、状態、付属品です
- 住所は、出張や宅配の段階で必要になってから伝えれば足ります
- 電話番号は、受け付けてよい時間帯に連絡が来るかを確認してから入れてください
- 身分証の画像は、買取が成立して契約に進む段階で初めて求められるのが普通です
古物営業法にもとづく本人確認は、実際に買い取るときに必要になります。見積もりの段階から身分証を求めるサイトは、その理由を説明ページで確認してください。
申し込み前に見る場所は、次の3つです。
- プライバシーポリシーの「第三者提供」の項目
- 情報が渡る業者の一覧が公開されているか
- 申し込み後の連絡手段を選べるか
メールだけで連絡を受けたいときは、電話番号を任意項目にしているサイトを選ぶと、着信を避けやすくなります。
申し込む前に手元で済ませておくこと
入力の質が上がれば、概算と正式査定の差は縮まります。次の準備をしておくと、やり取りが短く済みます。
- 銘板の写真を撮る。型番、製造番号、製造年が読めるようにします
- 全体、正面、背面、バッテリー接続部の写真を明るい場所で撮ります
- 付属品を並べて数える。バッテリー、充電器、ケース、取扱説明書、保証書です
- 動作確認をして、気になる症状をメモに残します
保証書がない場合の影響は保証書が無いと、電動工具の査定は下がるかを読むと見通しが立ちます。
写真を撮る時点で、状態の悪い箇所も隠さずに写してください。後から指摘されて下がるより、最初に伝えた方が概算と実際の金額が近くなります。
一括査定を選ぶかどうかの判断
一括査定が向くのは、売り先をまだ決めていない人です。複数の業者の反応を一度に見られるので、比べる手間が減ります。
反対に、次のような人は別の方法が合います。
- 売りたい工具が1台だけで、近所に持ち込める店がある人
- 電話の着信を増やしたくない人
- 業者の顔ぶれをあらかじめ自分で選びたい人
業者の選び方は工具買取業者は、何を基準に選べばよいかに基準を書きました。出張、宅配、持込の違いは出張・宅配・持込買取は、どれを選ぶかが参考になります。
工具相場ドットコムは買取業者ではなく、公開されている情報を出典つきで並べる中立の相場データベースです。概算を受け取る前に、自分の型番の相場の幅を知っておくと、届いた金額が高いか低いかを落ち着いて判断できます。
よくある質問
Q. 一括査定で申し込むと、何社くらいから連絡が来ますか。
サイトによって違います。情報が渡る業者の数は、申し込み画面か規約に書かれているのが普通です。連絡手段を電話に限らずメールやアプリも選べるサイトなら、着信の数は抑えられます。申し込む前に、業者数と連絡手段の選択肢を確認してください。
Q. 概算より正式査定の金額が低かったとき、断ってもよいですか。
断って構いません。概算は成立を約束する金額ではないからです。ただし、引き取りに出張料や手数料がかかる条件のサイトもあります。断る場合に費用が発生するかどうかは、申し込む前に規約で確認しておくと安心です。
Q. 写真だけで査定を受けるとき、何枚くらい送ればよいですか。
目安は、銘板、全体、正面、背面、バッテリー接続部、付属品の6種類です。サイトに枚数の指定があれば、そちらを優先してください。型番が読める写真が1枚あるだけで、概算の精度は上がります。
Q. 購入から日が浅い工具でも、一括査定で売れますか。
売れます。新しい型ほど、保証書や購入時の箱が残っていると評価されやすい傾向があります。購入日が分かる書類があれば、写真に添えておくと説明が早く済みます。
Q. バッテリーが劣化している場合は、先に伝えるべきですか。
先に伝えてください。実際の持ち時間は現物で確認されるため、申告と違うと正式査定で金額が動きます。劣化の見分け方は電動工具のバッテリーがすぐ切れるのはなぜかに書きました。